センタースピーカーの設置位置を変更するためにスピーカー自体を変更します。
スピーカーを小さくしなければ設置場所に収まらないため、小さなスピーカー → 格下スピーカーにということになります。
格下スピーカーに交換しても自動音場補正で違和感を無くすことができるのでしょうか?
センタースピーカーについて
映画などのマルチチャンネル音声の場合、センタースピーカーはとても重要です。
登場人物のセリフの多くがセンタースピーカーから発せられるからです。
我が家の現在のセンタースピーカーはパイオニア S-A6CSII(S-A6CS-2)ですが、前回のAVR-X3800Hのレビューでセンタースピーカーの設置についての問題点を挙げました。
スピーカーの角度が足りないため、耳の高さに音場方向が合っていません。

スピーカーの向きを上向きにすれば良いのですが、プロジェクターの下に設置しているため思うように上を向けることができません。

ですので設置場所の変更を検討しました。
赤丸のところが移設候補地です。

移設候補地にS-A6CSIIを持ってくるとプロジェクターの映像に影ができてしまいます。
影ができない位置まで下に下げてしまうとスピーカーがプロジェクターの後ろに隠れてしまいます。
それではセンタースピーカーを移動する意味がありません。
もろもろの問題を解決する簡単な手段としては、スピーカーを小さくするということになります。
そして、S-A6CSIIに変わる小型なもので真っ先に思いつくものはというと「S-A5C」…
S-A5Cは…以前所有していました。
が、S-A6CSIIを手に入れて不要となったため手放してしまいました。
・・・・・
・・・・・・・
Pioneer S-A5C
はい、再び手に入れました。
パイオニア S-A5Cです。


| S-A6CSII | S-A5C | ||
| 形式 | 位相反転式ブックシェルフ型 | ← | |
| スピーカー構成 | 3ウェイ方式 | 2ウェイ方式 | |
| ウーファー | 13cmコーン型×2 | 10cmコーン型×2 | |
| ミッド/トゥイーター | 同軸13cmコーン型/3cmドーム型 | 2.5cmドーム型 | |
| インピーダンス | 6Ω | ← | |
| 再生周波数帯域 | 45Hz~50kHz | 60Hz~38kHz | |
| 出力音圧レベル | 90dB/W(1m) | 87dB/W(1m) | |
| 外形寸法 | 530(W)×175(H)×376(D)mm | 420(W)×150(H)×234(D)mm | |
| 質量(1本) | 14.6kg | 6.6kg | |
| 価格(1本) | 56,000円(税抜) | 25,000円(税抜) | |
S-A6CSII(左)とS-A5C(右)の比較画像です。

S-A5CはS-A6CSIIのおよそ 1/3 という感じでしょうか。
頼りない感がひしひしと伝わってきます。
S-A5C設置&Audysseyセットアップ
S-A5Cを設置します。
さすがの小型センタースピーカー、希望の位置に設置できました。

ダイソーで買ってきたジョイントラックが土台です。
ラックの上にスピーカーを直置きしたくなかったので簡易スタンドを作成しました。
スピーカーが少し上向きになるように角材で角度を付けます。
底板や角材もすべてダイソーです。

ではAudysseyセットアップを実行します。
S-A5Cにすることでスピーカーの性能は低くなりますが、Audysseyの補正で性能差を感じさせないようにしてくれれば設置位置による恩恵の方が大きくなるのではないかという目論見です。
セットアップの手順は前回レビューをご参照ください。
センタースピーカーがだいぶ遠くなりました。

自動測定が終わったら、マニュアルセットアップにより聴感上の音量差を調整します。
オールOK!
では試聴に移ります。
「あ、悪くない」
「でも良いのかどうかも分からない」
(分からないならそれで良いような気もするのですが)
重厚感が無くなったような気がしなくはないのですが、音源がマルチチャンネルでサブウーファーも併用なので差異を感じにくいかも。
高域特性の差は現れないのか?
ところで低域はサブウーファーで補完するので良いとしても、高域はセンタースピーカーの性能差がそのまま現れてしまうと思われます。
S-A6CSIIは50kHzまで、S-A5Cは38kHzまでなので聞こえるかどうかは別として確実に差が出るはずです。
疑問に思っている中、こんな記事を見つけました。
AudysseyをONにした状態で周波数特性を測定すると、入力信号に関わらず24kHz(48kHzサンプリングの限界点)で崖のようにスパッと音が消えるデータがはっきりと示されている。
「スピーカーをどんなに高価なもの(100kHzまで再生可能な超高級機など)に買い替えたとしても、アンプの補正(Audyssey)を通している限り、その『一番美味しい伸びやかな部分』は再生されずにカットされる」ということになる。
上記は「Marantz SR6015」に対してのものですが「Denon AVR-X3700H」にも当てはまるものと考えられます。
そしてAVR-X3800Hですが…
AVR-X3800Hのマニュアルの「Audyssey」の説明には次のように書いてあります。
48kHzを超えるサンプリング周波数でDTS:X信号が入力された場合は設定できません。
同様の制限がありそうには見えますが、DTS:X以外の音声フォーマットには言及されていません。
そこでGoogle検索からAIに聞いてみました。

DTS:X以外の音声フォーマットには言及されていなけどすべてダウンサンプリングされていると言えるの?
結論から申し上げますと、DTS:Xに限らず、AudysseyやDirac Liveなどの音場補正(DSP演算)を通す場合、192kHzなどのハイレゾ音源を含む「すべての音声フォーマット」が48kHzまたは96kHzにダウンサンプリングされます。
DTS:Xだけが特別なのではなく、「音場補正のDSP回路を通過させるための共通の仕様(仕様上の制限)」です。DTS:X以外の音声フォーマット(Dolby Atmos、リニアPCM、FLACなど)にも適用されると言える根拠は、以下の音響・半導体技術の構造にあります。
1. 「Audyssey MultEQ XT32」の共通仕様
デノンやマランツに搭載されている音場補正技術 Audyssey MultEQ XT32 は、全チャンネル(AVR-X3800Hの場合は最大11.4chプロセッシング)に対して同時に膨大な数のフィルター演算(時間軸補正・周波数補正)を行います 。
Audysseyのアーキテクチャでは、演算負荷とメモリ制限の観点から、内部の演算処理上限が一律で「48kHz」(モデルや処理チャンネル数により一部96kHz)に設計されています。そのため、192kHzのPCMや、Dolby TrueHDベースのDolby Atmosが入力された場合であっても、AudysseyがONになっている限り、DSPの入り口で一律ダウンサンプリングされます。
2. なぜDTS:Xだけがマニュアルに明記されているのか?
DTS:X以外のフォーマット(Dolby AtmosやPCMなど)は、192kHzの信号が入力されても、アンプのDSPが自動的に48kHz/96kHzにダウンサンプリングした上でAudysseyの補正を適用し、問題なく音を出力できます。
しかし、高サンプリング(96kHz/192kHzなど)の「DTS:X」信号だけは、デコーダーとDSPの構造上の兼ね合いにより、自動ダウンサンプリングしてAudysseyを併用することができません。
そのため、マニュアルには「設定できません(音が鳴らない、または機能が強制オフになる)」という警告としてDTS:Xのケースだけが特記されているのです。他は「黙って裏でダウンサンプリングして処理している」状態です。
3. Dirac Liveも「一律ダウンサンプリング」を公言
AVR-X3800Hが対応しているもう一つの音場補正 「Dirac Live」 でも同様です。Dirac Liveはハイレゾ対応を謳っていますが、その技術仕様では「システム(AVアンプ)のプラットフォームに応じて、24bit/48kHz または 24bit/96kHz で演算処理を行う」と明記されています。192kHzのソースを入力しても、Diracの補正フィルターを通る時点で96kHz等にダウンサンプリングされます。
まとめ
AVアンプにおけるデジタル信号の流れは以下のようになっています。
- 【音場補正 ON】:入力(192kHz) → デコード → DSP処理のために48k/96kHzへダウンサンプリング → 音場補正演算 → DAC(アナログ変換)
- 【Direct / Pure Direct】:入力(192kHz) → デコード → DSPをバイパス(192kHzを維持) → DAC(アナログ変換)
フォーマットに関わらず「音場補正の演算を行う」こと自体がダウンサンプリングのトリガーとなっています。
AIすごいすな。
とどのつまりAudysseyを使う以上、高域の再生上限は24kHzとなるのでスピーカーの高域上限そのものは関係が無いと思っていいと。(性能差による根本的な音質の差は別として)
ハイレゾの2chソースの場合はダイレクトを使えば良いし、音源がCDなら再生上限は22kHzなのでやっぱり問題ないということで。
僕の場合『センタースピーカーを使用する = マルチチャンネル音源 = Audyssey使用』となるので、S-A5Cでいいんじゃないかなということですね。
まとめ
視聴時の視点からセンタースピーカーを見たときに、ほぼ正面に向くように設置できました。

計画通りです。
ボーカルの音声もしっかり聞こえています。
この「まとめ」を書く直前にはネットフリックスで「サザンオールスターズ 茅ヶ崎ライブ2023」を見たけどまったく違和感はありませんでした。
でも、なんとなく弱まってる感みたいなのは感じます。
見た目のせいで弱まったいると感じているだけだとは思うのですが。
逆プラシーボ効果ですかね。
実際には差はあるのでしょうが、サブウーファーをはじめ各スピーカーとのつながりがすごく良いので違和感が無いと…
つまりAVR-X3800Hは優秀であるということを結論としておきます。
しばらくしたらS-A6CSIIに戻してみようかなと思います。
S-A6CSIIを撤去するにしても保管場所がないので、このまま置いておくことになるので繋ぎ変えるだけですし。
その時にどんな感想になるのか楽しみです。



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