川井憲次さんのコンサートDVD「Kenji Kawai Concert 2007 Cinema Symphony」を紹介します。
川井憲次さん本人にも「もう二度とできないのではないか」と思わせるような、超大規模コンサートです。
音楽が素晴らしいのは言うまでもありませんが映像にも圧倒されます。
よくこんなステージが実現したものだと感動しまくりです。
生で見てみたかった...
Kenji Kawai Concert 2007 Cinema Symphony
DVD2枚組
【収録曲】
<DISC 1>
1.Unnatural City II/PATLABOR2 the Movie
2.百禽 Hyakkin/めざめの方舟
3.Theme of Patlabor2/PATRABOR2 the Movie
4.ヘヴィ・アーマー/PATLABOR the Movie
5.御先祖様万々歳!
6.天使のキス~永遠の別れ/ガラスの脳
7.All the Criminals/美しき野獣
8.陽炎/STRAY DOG
9.A Battle Of Witsメドレー ~Seven Swords’Victory~/墨攻~セブンソード
10.謡 III~Reincarnation/GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊
<DISC 2>
11.風光る
12.River of Crystals/イノセンス
13.傀儡謡~怨恨みて散る~陽炎は黄泉に待たむと~/イノセンス
14.Gray Lady(Ash)/Avalon
15.Voyage to AVALON/Avalon
16.Die Antwort/ケルベロス鋼鉄の猟犬
17.不協分裂~遺伝子/リング
18.the Last name/DEATH NOTE the Last name
19.Log In/Avalon
20.少女のテーマ/紅い眼鏡
21.朝陽の中へ/PATRABOR the Movie
22.エンディングタイトル/紅い眼鏡
23.百禽 Hyakkin(Reprise)/めざめの方舟
【歌】
2,10,13,23:西田社中
5:児島由美
11,12:坂本美雨
「川井憲次」と言えば「押井守」、「押井守」と言えば「川井憲次」というくらい切っても切り離せない関係ではありますが、このDVDもある意味『押井守作品集』となっています。
川井憲次さんを知ったのは「パトレイバー」だったこともあり、パトレイバー目当て、もっと言うと「朝陽の中へ」目当てだったんですがいい意味で裏切られました。
もちろんパトレイバーの楽曲も最高ですよ。
「Theme of Patlabor2」と「ヘヴィ・アーマー」の連続攻撃でやられっぱなしです。
それでもね、西田社中さんの生歌の素晴らしさと言ったら。
攻殻機動隊シリーズでも西田社中さんの歌声が入っていましたが、当時はスゴイ曲だなとは思ったものの西田社中さんの名前までは認識していませんでした。
「百禽 Hyakkin」に度肝を抜かれました。
百禽は「2005年愛・地球博」に出展されたパビリオン『めざめの方舟(はこぶね)』のために制作された曲です。
『めざめの方舟(はこぶね)』は、音楽が川井憲次さんで、総監督は押井守さんでした。
安定のコンビです。
百禽はオープニングとエンディングで2回披露されています。
とくにエンディングの方はノリノリで楽しいです。
これが聞けるだけでも、このDVDを買って損は無いと思いました。
西田社中さんの他にも、坂本美雨さん,児島由美さんが歌のゲストとして参加しています。
音質について
パン、パンといったノイズが乗ってるような?
ディスク1の「2.百禽 Hyakkin/めざめの方舟」の冒頭で聞こえます。
手元のDVDに不具合があるのかなと思い、動画サイトにアップされている物を視聴してみましたが同様の音が聞こえます。(違法アップロードと思われるので動画のURLは記載しません)
ノイズなのか楽器から出る音なのかは分かりませんが、ランナーノーツにも録音に苦労したようなことが書かれてあったので、生録音なりの難しさがあったのかもしれません。
純粋に音質を求めるならサウンド・トラックなどのCDを聴いた方が良いと思います。
録り直しができることや、音を重ねることができるのはスタジオ録音の強みでしょうし。
実際「朝陽の中で」もCD版の方が良いと感じます。
でも、それだけじゃないんですよね。
一発勝負だからこその緊張感、そして音を重ね合わせることができないからこその規模感。
これは大編成コンサートならではでしょうし、映像があるからこそよけいに感動できます。
すごい密度感です。
映像があるおかげで『この音はコレかー!』
っていう発見もあって楽しいです。
音声フォーマットは「2ch PCM 48khz」と「dts 5.1ch」で収録されています。
うちの視聴環境だとdts 5.1chの方が良いです。
dtsの方がそれぞれの楽器の音がより詳細に聞こえる気がします。
5.1chだとサブウーファーが使えるので、より低音が出て迫力が増します。
が、それよりも超低域をサブウーファーが担当することにより、メインスピーカーに余裕がうまれ音質の向上につながっているのではないかと思います。
サラウンドスピーカーは、ほぼ観客の拍手専用です。
もちろん2chでも楽しめますので、ご自宅の環境に合わせて選択していただければ良いのですが、ボリュームはできる限り上げたいところです。
大音量に勝る音質は無いです。
画質について
このページに掲載している画像はDVDをキャプチャーしたものですが、テレビ等で視聴する方が綺麗に見えます。(キャプチャーは1コマを取り出しているのでどうしても粗くなってしまいます)
DVDの画質として考えれば悪くないと思います。
普段、川井憲次さんは音楽だけがクローズアップされますが、映像があるというのはいいですね。
MCも川井憲次さんの人柄があらわれていてホンワカします。
そしてなにより「川井憲次さん大忙し」という姿が見られます。
ステージ中の移動や、楽器の持ち替え、MCのタイミングなど、ぎりぎりの時間の中でやっていたそうです。
このあたりの苦労もライナーノーツに書かれています。
ラストは笑顔で
ここまで、すごい緊張感のなかでコンサートが進んできました。
ラストは西田社中さんが再び「百禽 Hyakkin」を歌います。
今回は手拍子をしながら楽しげに歌っています。
その様子を見てか、ステージ全体が笑顔に包まれます。
最後は「やらないぞ」と決めていたらしい「バンドメンバーが手をつないで上げるやつ」を皆でやって和やかに終了。(これもライナーノーツに書いてあります)
ライナーノーツ(ブックレット)
ライナーノーツと言って良いのかな?
このような大規模コンサートを開くことになった経緯やリハーサルの様子などが日記風に書かれていています。
押井守監督がステージに大砲を置くように薦めたり...とても楽しい内容になってます。
入手困難
実質的には中古でしか手に入れられません。
現在は在庫が無いためかプレミア価格になってしまっています。
このまま埋もれさせてしまうのはあまりにも勿体ないので、ブルーレイで再発売なんてことはできないもんでしょうかね。
機動警察パトレイバー MUSIC COLLECTION
パトレイバーに限定されてしまいますが、川井憲次さんのライブDVDはもう一作あります。
「機動警察パトレイバー CONCERT TOUR’92」の様子を収録した「機動警察パトレイバー MUSIC COLLECTION」です。
笠原弘子さん、冨永みーなさんも出演します。
ライブ映像だけでも盛り沢山なのに、さらに「機動警察パトレイバー MUSIC CLIPS」も入って総再生時間200分。
DVD1枚にそんなに長い時間入るのっていうくらい入っています。
演奏の規模が違うので、どうしても見劣ってしまう部分もありますが楽しいライブです。
お値打ち価格なのでオススメします。
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