バーチャルボーイを購入しました。
任天堂の黒歴史と言われてるアレです。
リアルタイムでは触れたことがなかったけど、今見ると結構すごいんじゃないでしょうかこれ。
「大ヒットする商品か?」と問われれば、ありえないでしょうが完成度は高いです。
さすが任天堂。
ということでレビューです。
バーチャルボーイとは?
任天堂が発売したゲーム機のひとつです。
バーチャルボーイは一般的なゲーム機の形状とは異なり、ゴーグルのような形をしています。
プレイヤーは覗き込むようにして遊びます。
右目用、左目用と2つの小さな画面が搭載されていて、視差を利用して立体映像の表示ができます。
VRモニターのさきがけのようなものです。
ただし、ゲーム画面は赤一色です。
思ったように売れず、『失敗したゲーム機』のレッテルを貼られています。
「楽しそうに見えない」「画面が赤のみ」「他に高性能ゲーム機があった」などいろいろ考えられますが、僕も当時買ってません。
古いものなので、ただレビューしてしまっては「なんだこんなもの」になってしまいかねません。
そこで、まずはバーチャルボーイが登場した時代背景を振り返ってみたいと思います。
wikiによると、バーチャルボーイが発売されたのは1995年7月21日だそうです。
僕は23歳で、すでに社会人です。
中学生くらいのころに発売したと思ってました。
同時期に発売されたゲーム機を調べてみると...
・セガサターン 1994年11月22日
・PlayStation 1994年12月3日
・NINTENDO64 1996年6月23日
なんとサターン,PSの翌年でした。
サターンを発売直後に買った記憶があります。
となるとバーチャルボーイは買わないはずですよね。
バーチャルボーイは定価15,000円と、他ゲーム機に比べると安いんですけど。
また、立体視はファミコン時代に任天堂自身が商品化しています。
「ファミコン3Dシステム」と言う名で、専用ゴーグルを装着してテレビ画面を見るというものでした。(こちらはリアルタイムで所有していました)
ですので、個人的な感想になってしまいますが、立体視自体も目新しいものとは映りませんでした。
バーチャルボーイ本体
スタンドの取り付け方向を間違えないように...
こちらが正解です。
間隔が広くなっている方が手前(人が覗き込む側)になります。
ググるとスタンドを逆向きに取り付けたバーチャルボーイの写真がたくさん出てきます。
Wikiですら逆です。
スタンドを正しい向きに取り付けると角度調整が適切に行えます。(逆向きでも角度調整はできますが、斜め下に方向になってしまいます)
本体が斜め上に向いているのが分かるでしょうか?
角度調整ができないとプレイ中不自然な姿勢になってしまいます。
この記事でも苦しそうです。(僕も最初逆向きに付けていたので、苦しい気持ちは分かります)
右目,左目用にそれぞれスクリーンが付いてます。
アイシェードで外光を防いで視認性を上げます。
ゲームカートリッジは本体正面から挿入します。
本体底面にはコントローラーポートと通信ポートが付いています。
通信対戦などを想定していたようですが、通信ポートは最後まで活用されることはありませんでした。
コントローラー
特長的なのは右にも十字キーが付いているところです。
セレクト,スタートボタンもA,Bボタンと同じ大きさにするなど、VRでの操作を想定しているものと思われます。
コントローラー裏面にもボタンが付いています。
中央には電池ボックスが取り付けられています。
バーチャルボーイは単三電池6本で動くのです。
ファミコンのACアダプターも利用できますが、別売の「ACアダプタタップ」が必要です。(持っていません)
単三電池と言えばエネループですね。
エネループを突っ込んでみます。
動いた!
ACアダプターは無くてもいいかな。
バーチャルボーイ ゲーム紹介
現在7本のゲームを所有しています。
初期のタイトルばかりなのは安いから...
マリオズテニス(任天堂)
いたって普通。
「ボールが目前に迫ってくる感」だけを得るためのゲームシステム。
安直だよね。
せめてボールの動きがもう少しスムーズならいいんだけど。
スポーツゲームなのに対戦もできないんじゃねぇ。
仮に対戦できたとしても盛り上がるのかなぁ?
ギャラクティックピンボール(任天堂)
さすがファミコンで名作「ピンボール」を世に出した任天堂。
立体視の必要性は感じませんが、ゲームとしては安定のおもしろさです。
誰でも遊べるので、バーチャルボーイのデモソフトとしては良いかも。
テレロボクサー(任天堂)
ロボット同士のボクシング。
これも相手のパンチが迫ってくる感ありき。
コントローラー形状を活かすために作ったのかな?
ゲーム性は意外と高いんだけど、そのせいでちょっと難易度が高いというか操作が難しいです。
ゴーグルをのぞいた状態なので、とっさのときコントローラーの操作が追いつきません。
レッドアラーム(T&E SOFT)
3Dシューティング。
立体視ならこういうのが必要だよね。
なぜ任天堂は作らなかったのか。
実はこれかなりすごいです。
きちんと3D空間が再現されています。
コースを逆走できたりするんです。
誰でも遊べる操作方法,難易度になっていれば名作になったかも。
機能デモとしてもやっぱり任天堂が作るべきでしょ。
とびだせ!ぱにボン(ハドソン)
落ち物パズルでいいのかな?
試しただけで遊んでいません。
というか細かすぎてプレイに堪えません。
T&E ヴァーチャルゴルフ(T&E SOFT)
T&E SOFTといえばゴルフですよね。
『遙かなるオーガスタ』シリーズで名を馳せたゲームメーカーです。
「T&E ヴァーチャルゴルフ」もまさに、T&E SOFTのゴルフゲームっていう感じです。
3D表現&立体視でゴルフ場のような臨場感がある...とは言い切れず。
だって赤いんだもん。
作りは本格的です。
でも、3Dのゴルフって好きじゃないんですよね。
バーチャルボーイ用のゲームは「バーチャルフィッシング」「バーチャルボウリング」と、『バーチャル』表記になっているのに、この作品だけは『ヴァーチャル』とうたっています。
こだわりを感じます。ん?
バーティカルフォース(ハドソン)
ハドソンお得意の2Dシューティングです。
これ面白いです。
立体視の必要性もギリ有り。
フィールドが高低の2層になっていて行ったり来たりできます。
ゲーム感覚がちょっと「レイフォース」に似てる感じがする。
ゲームソフト総評
全体的に辛口になってる...
T&E SOFTだけがひとり気を吐いたって構図である。
面白さとしてはバーティカルフォースがいいな。
立体視という機能ありきで、2Dゲームに無理やり奥行きを持たせただけという感はいなめない。
どうせなら、3Dホットラリーとか移植した方がまだ良かったのでは?
スペハリ3Dとか...アウトラry
どうでもいいことだけど、スクリーンショットを取るのが難しすぎる。
まとめ
VR体験ができるゲームを任天堂がローンチで発売できなかったのが失敗だと思う。
いくら立体視がすごくても、「ならでは」のゲームがなければ厳しいね。
視度調整とかVRゴーグルとしての基礎は完成しているし、立体視に関してもその後の3DSにつながっているんだろうし。
時代も含めて『やっぱり任天堂はすごかった』とでもしておきましょう。
なぜ今更購入したのか?
部屋にオブジェとして置いておきたかったから。
テーブル筐体を部屋に置きたいという欲望と同じです。
このたたずまい何とも言えないでしょ?
ちなみに、本体+ソフト7本(記事冒頭の写真のセット)で約1万円でした。
フリマアプリを使って2019年11月に購入しています。
今後ゲームカートリッジは無理に取集しません。
本体がいつまで持つか分からないので。
フリマアプリなんかで調べてみると、モニターに不具合が発生しているものが多々出品されています。
古いものなのでいつ寿命が尽きてもおかしくありません。
遊ぶよりも、飾っておくだけで満足です。
コメント
海外では既存ソフトにパッチを当てて
対戦ケーブルを使えるようにした改造がありました
http://www.mellottsvrpage.com/index.php/virtual-boy-link-cable/