テーブル筐体に適した液晶モニターということで、「DELL P1917S」と「IOデータ LCD-AD192SEDSW」を調達しました。
どちらも19インチスクエアモニターであり仕様もほとんど同じですが、どちらがより適しているか比較してみたいと思います。
テーブル筐体は1台しか持っていないので、交換用の液晶モニターを2個も買う必要は無いんですけどね...
P1917SとLCD-AD192SEDSWを比較
最初に液晶パネルのスペックを確認しておきます。
機種名 | P1917S | LCD-AD192SEDS |
---|---|---|
パネルサイズ | 19インチ | 19インチ |
パネルタイプ | IPS(非光沢,LED) | ADS(非光沢,LED) |
表示領域(mm) | 374.78 x 299.83 | 374.748 x 299.8272 |
最大表示色 | 1670万色 | 1677万色 |
視野角度 | 178 °(垂直)/178 °(水平) | 上下:178° 左右:178° |
輝度 | 250cd/㎡ | 250cd/㎡ |
解像度 | 1280 x 1024ドット | 1280 x 1024ドット |
コントラスト | 1000:1 | 1000:1 |
応答時間 | 6ミリ秒(GTG – 高速モード) 8ミリ秒(GTG – 通常モード) |
オフ:14ms[GTG] OD1:約9ms[GTG] OD2:約5ms[GTG] |
表記の違いは多少あれど非常に似通った仕様です。
パネルがIPSとADSとなっていますが、良くわからないのでググってみました。
「IPSとADSはほぼ同じ方式なんだけど、パネルメーカーの違いにより名称が違う」というような記述が見つかりました。
正確な情報は分からないところではありますが、特性も似ているようなので気にしないことにします。(実機で見え具合を比較すれば良いので)
オーバードライブ(以下OD)は、どちらの機種も高速と通常の2モードあります。
ODは応答速度が速くなる半面、画像が乱れる場合もあるのでODの効き目を調節できるようにしているのでしょう
LCD-AD192SEDSはODをオフにすることもできますが、ゲームでの利用を考えるとODをオフにすることはまず無いのでオフにできなくても問題はありません。
では、実機で比較してみます。
左が「DELL P1917S」、右が「IOデータ LCD-AD192SEDSW」です。
部屋を暗くしてみました。
色味も明るさも調整できるので、パッと見の映りの差は無いと考えて問題ないと思います。
モニターを交互に見ながら、いくつかのゲームをプレイしてみました。
ODは両機とも高速モードです。
残像,遅延など、感じ取れるような違いはありませんでした。
正面からだと、どちらもハッキリ,クッキリ画質で申し分ありません。
※あくまでも個人の感想です。
テーブル筐体で使うことを想定して、画面下からの見え具合を確認します。
視野角は両機とも上下 178°,左右 178°となってはいますが、正直厳しいと言わざるを得ません。
かなり暗くなります。
ゲームプレイが不可能なほどではないので個人的にはOKとしましたが、耐えきれない方もいらっしゃるかもしれません。
P1917SとLCD-AD192SEDSWの差はほとんど感じませんでしたが、僅かにP1917Sの方が良いかなぁ?というところです。
1台ずつ画面を見せられて、機種を当てろと言われても判別はできません。
※あくまでも個人の感想です。
「EIZO FlexScan S1921」と比較
今回2台の液晶モニター購入の発端となったのが、現在テーブル筐体に組み込まれている「EIZO FlexScan S1921」の残像問題なのです。
応答速度20msということもあって、盛大に残像が発生します。
ゲームプレイにも支障があるので、モニターを交換しようとなったわけです。
ただし、発色,視野角ともすこぶる良好なので、残像さえなければテーブル筐体に適した液晶モニターと言えます。
ということで、代表して「DELL P1917S」に登場していただき視野角を比較してみたいと思います。
テーブル筐体内のモニターが「EIZO FlexScan S1921」で、テーブル上のモニターが「DELL P1917S」です。
このくらいの角度だとP1917Sもいいですね。
さらに角度を付けると...
「DELL P1917S」はちょっと苦しくなります。
スペック上の視野角は178°で同じなんですけどね。
「EIZO FlexScan S1921」は、まじスゴイです。
残像さえ無ければねぇ。
この先は液晶パネル以外の機能など紹介します。
DELL P1917S
P1917Sの外観です。
スタンドで高さ調整ができます。
さらにピボットに対応しています。
簡単に画面を縦にすることがでるので、レトロシューティングなどを遊ぶのにも良いです。
入力端子は...
・DisplayPort x 1(バージョン1.2)
・HDMI x 1(バージョン1.4)
・VGA x 1
・USB3.0高速ハブ
前述のピボット対応のスタンドや、HDMIおよびDisplayPort入力,USB3.0のハブが付いていることを考えると、分解してテーブル筐体に載せてしまうのはもったいないですね。
「プレミアム パネル保証」「3年間保証」が付いています。
IOデータ LCD-AD192SEDSW
LCD-AD192SEDSWの外観です。
スタンドは前後の傾きのみ調整が可能なシンプルなものです。
入力端子は...
・DVI-D x 1(HDCP対応)
・VGA x 1
・AUDIO IN x 1
「AUDIO IN」があるということは...なんとこのモニターにはスピーカーが付いています。
スピーカーもうまく利用できるといいな。
僕が購入したのは白ですが、黒(LCD-AD192SEDSB)もあります。
白を買ったのはたまたま安かったからです。
保証期間は5年だそうです。※LCDパネルおよびバックライト含む。ただし、使用時間は30,000時間以内に限ります。
安心して使えそうですね。
分解してしまっては保証もへったくれもありませんが。
その他液晶モニター
テーブル筐体に32インチ液晶を搭載してしまうツワモノもいらっしゃいますが、レトロな雰囲気を残したまま液晶化しようとするなら19インチが適正サイズかと思います。
またテーブル筐体に組み込む場合、視野角への配慮も必要なので実質的に今回紹介したこの2機種に絞られてしまうのかなとも思います。
手に取りやすい価格でもあるし。
他にも候補に挙げたモニターもあることはあるんです。
1点目は芝商事の業務用液晶19インチモニター。
15k、24k、31kHzに対応で、視野角も広く反応速度も良いとうたわれています。
いかんせん価格が...
応答速度1.3msで、上下の視野角が違うのでパネルはTN?
視野角は数値だけでは判断できないので実物を見てみたいところです。
どっちにしても価格的に手がでない。
2点目は「EIZO FlexScan S1934」です。
「画面を斜めから見ても、色合いやコントラストの変化が少ないIPSパネルを採用」「オーバードライブ回路を搭載し、動画表示で重要な中間階調域の応答速度を高速化」って書いてあるんですよね。
S1921なみの視野角で残像が軽減されていたら...
気になるけど、やっぱり手が出ません。
まとめ
スペックも似通っていて実機での比較でもほとんど差を感じないので、「テーブル筐体に載せる」という目的であればどちらを選択しても良いのかなと思います。
HDMI,DP端子が必要であれば「P1917S」、DVI端子が必要なら「LCD-AD192SEDS」というところでしょうか。
結果的にはLCD-AD192SEDSWをテーブル筐体に収めました。
さすがに「P1917S」を分解する勇気はありませんでした。
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