デジカメ遍歴の後篇です。いよいよソニー裏面MOSの登場です。暗所性能向上だけでなく、動画にもフルHD化の波が押し寄せ、世界が一気に変わりました。
僕にとってはDSC-X1から始った、デジカメの進化を肌で感じられる20年でした。
デジカメ遍歴後編
残りの10台を紹介します。動画はフルHDから4Kに突入します。ビデオカメラを持たず、デジカメで動画を撮り続けてきたものとして各メーカーの努力に称賛を送りたいです。
機種 | 購入日 |
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SONY Cyber-shot DSC-HX5V | 2011/01/23 |
SONY Cyber-shot DSC-WX5 | 2011/05/29 |
CASIO EXILIM EX-ZR300 | 2012/10/30 |
Panasonic LUMIX DMC-GX1 | 2013/04/24 |
Panasonic LUMIX DMC-FZ200 | 2013/11/03 |
ZOOM Q2HD | 2014/07/17 |
Canon PowerShot S120 | 2014/09/14 |
Panasonic LUMIX DMC-FZ1000 | 2014/12/20 |
Panasonic LUMIX DMC-GX7MK2 | 2017/10/07 |
Panasonic LUMIX DMC-TX1 New | 2018/03/05 |
SONY Cyber-shot DSC-HX5V
センサー | 1/2.4型”Exmor R”CMOSセンサー 1060万画素 |
レンズ | F3.5-F5.5 (35mm換算25-250mm、10倍ズーム) |
サイズ | 102.9(W)×57.7(H)×28.9(D)mm |
メディア | 各種メモリースティック、SDXCメモリーカード |
使用期間 | 2011/01/23~使用中 |
「裏面照射型CMOSセンサー」による暗所撮影性能の向上が衝撃的でした。そしてついにフルHD動画対応です。10倍ズームにGPS、電子コンパス搭載と意欲的な製品です。そして、メモリースティックとSDメモリーカードに両対応します。
このHXシリーズは現在まで高倍率ズーム、高画質動画でパナソニックのTZシリーズと、しのぎを削ってきました。
ビデオカメラを持っていなかったので、ずっとデジカメで動画を撮り続けてきましたが、ようやく満足いく動画性能になりました。手振れ補正の効きも十分です。
当時よほど嬉しかったのか、こんな↓動画アップしてました。
また、CMOSセンサーのため動画撮影時にスミアが発生しません。太陽光を気にせず撮影できるのも良い点です。
静止画は発色があまり良くないものの、10倍ズーム、暗所性能など性能バランスが良いのでいまだに現役です。メインで使うほどではありませんが、スキー,海水浴などレジャーにはもってこいです。
SONY Cyber-shot DSC-WX5
センサー | 1/2.3型”Exmor R”CMOSセンサー 1220万画素 |
レンズ | F2.4-F5.9(35mm換算24-120mm、5倍ズーム) |
サイズ | 91.7(W)×51.9(H)×21.5(D)mm |
メディア | 各種メモリースティック、SDXCメモリーカード |
使用期間 | 2011/05/29~2014/08/22 |
センサーサイズは小さいものの、裏面照射型CMOSセンサーと明るいレンズで、今のRX100シリーズに通ずるものがあります。もちろんフルHD動画対応です。
HX5Vに気を良くしてサブカメラにも「裏面照射型CMOSセンサー」を、との思いで買い足したのがこのWX5です。
画質に関してはHX5Vよりも良かったです。ハッキリ、クッキリした色合いで、解像感も高く画質に関しては不満はありませんでした。
ただ、バッテリーの持ちが...
小型のバッテリーが採用されていたので仕方がないですが、ちょっと動画を撮るとバッテリー切れになってしまいます。予備バッテリーを買ったものの不便さには勝てず手放してしまいました。
あと、レンズにホコリが入ったこともあります。しかも写りに影響が出るほどのホコリが。ネットで得た情報をもとに、レンズを繰り出した状態にして掃除機を当てたところ、ホコリの吸い出しに成功しました。入りやすいってことは、出しやすいってことでしょうかね?
CASIO EXILIM EX-ZR300
センサー | 1/2.3型高速CMOS(裏面照射型) 1610万画素 |
レンズ | F3.0-F5.9(35mm換算24-300mm、12.5倍ズーム) |
サイズ | 104.8(W)×59.1(H)×28.6(D)mm |
メディア | SDHCメモリーカード |
使用期間 | 2012/10/30~2013/11/08 |
裏面照射型CMOSを搭載したCASIO機です。ハイスピードエクシリムの名の通り、軽快シャッターでサクサク撮れます。
HX5Vは静止画を連写するとしばらく操作不能になります。撮影画像をSDメモリーカードに書き込む間操作できなくなるのです。SDカードの性能にもよりますが、8秒くらい待たされます。
そこで、連写性能に秀でたEX-ZR300を買うことにしたのです。というより1万5千円くらいで売ってたので衝動買いです。このころはカメラ安かったですね。
このEX-ZR300も裏面照射型CMOSだったので、期待をしていたのですが全体的には残念な印象です。12.5倍ズームなどカタログスペックはすごく良いんだけど実際使うと...
サクサク動作とバッテリーの持ちだけは良かった。
動画もEX-V8の面影は微塵もなく、DSC-HX5Vを知ってしまった今となっては使い物になりません。デジカメで動画を撮るならソニー、パナソニックの二択時代は長く続きます。
1年ほど使ってHX5Vに戻りました。
Panasonic LUMIX DMC-GX1
センサー | 4/3型Live MOSセンサー 1600万画素 |
レンズ | 交換可能 |
サイズ | 116.3(W)×67.8(H)×39.4(D)mm |
メディア | SDXCメモリーカード |
使用期間 | 2013/04/24~2014/12/11 |
Panasonicのミラーレス一眼にはいくつかのシリーズがありますが、このGX1の他と違うところは『高機能・高品位 ネオクラシックデザイン』。ファインダーこそないものの、往年のカメラ然としたたたずまいです。
DMC-GX1のレンズキットです。
「LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm(H-PS14042)」が付属していました。一眼用交換レンズなのに電動ズームという大変珍しいレンズです。
高画質なカメラが欲しいなぁと思っていたところに、カメラのキタムラからセール情報が飛び込んできたので飛びつきました。
APS-C機に比べればセンサーサイズは小さいですが、1600万画素と無理のないセンサーのおかげで画質、高感度特性とも悪くはなかったです。それでもソニーの裏面MOSはうらやましかったです。
他に2本のレンズを所有していました。
LUMIX G VARIO 45-150mm(H-FS45150)
35mm換算で90~300mmの望遠ズームレンズです。マイクロフォーサーズは300mmでも軽くて小さいので持ち運びも楽です。岐阜基地航空祭などに持っていきましたが、あまり活用はできませんでした。
LUMIX G 20mm/F1.7(H-H020)
多くのマイクロフォーサーズオーナーを魅了した単焦点パンケーキレンズです。35mm換算で40mmというなんとも中途半端な印象ですが、使ってみると案外なんでもOKな画角だったりします。
F1.7と明るいおかげで一眼らしいボケが楽しめます。
Panasonic LUMIX DMC-FZ200
センサー | 1/2.3 高感度MOSセンサー 1210万画素 |
レンズ | F2.8(35mm換算25-600mm、24倍ズーム) |
サイズ | 125.1(W)×86.6(H)×110.2(D)mm |
メディア | SDXCメモリーカード |
使用期間 | 2013/11/03~ |
25~600mm(35mm換算)という光学24倍ズームでありながら、全域F2.8という恐るべきレンズを搭載した一眼スタイルのコンパクトデジタルカメラ。フルHD動画にも対応しています。
明るいズームレンズのおかげで、ビデオカメラにも負けないような動画が撮影できます。子供の運動会には大活躍です。これ1台あれば困ることはありません。
ただ、やはり本体が大きいく、日常的に持ち歩くのは厳しいため使用は限られます。
ZOOM Q2HD
センサー | 1/3.2インチ CMOSセンサ 500万画素 |
レンズ | 固定焦点(1.23m ~ ∞)、F3.2 |
サイズ | 51(W)×126.9(D)×35(H)mm |
メディア | SDXCメモリーカード |
使用期間 | 2014/07/17~最近出番なし |
クリアな音質でフルHD動画が撮れるムービーカメラ。MSマイクを搭載しているので、通常のデジカメでは録れないような臨場感ある音声録音ができます。
製品ページ Q2HD Handy Video Recorder | Zoom
フジテレビを思わせるような独特なスタイルのムービーカメラです。ミラーボールのようなところがマイクです。
子供が吹奏楽部に入部したことから、演奏を録音するためだけに買いました。とても音質が良く、目的は達成されました。
今も所有はしていますが出番がありません。
Canon PowerShot S120
センサー | 1/1.7型 裏面照射型CMOS 1210万画素 |
レンズ | F1.8-F5.7(35mm換算24-120mm、5倍ズーム) |
サイズ | 100.2(W)×59.0(H)×29.0(D)mm |
メディア | SDXCメモリーカード |
使用期間 | 2014/09/14~使用中 |
PowerShot Sシリーズとしては1999年発売のS10から長く続いていましたが、コンパクト高画質モデルとして名を馳せたのはS90の登場からでした。S120は一連のモデルの最終型で2013年に発売されました。S90以降は1/1.7型センサーを搭載しています。
S120と同時にS200も発売されました。S200はS120の妹分モデルとされていますが、CMOSのS120に対してCCDのS200も一定の評価を得ています。
長いデジカメ歴のなかで、初めてのCANON機です。
大きめのセンサーと明るいレンズ、もう一度DSC-WX5のような写真が撮れるカメラが欲しいなぁと選んだモデル。
ソニーのDSC-RX100も選択肢としてはあったんだけど、S120の方が動作がきびきびしているという話を聞きS120にしました。また、スナップカメラとしては1型センサーのRX100よりも、1/1.7型のS120の方が使いやすいのではないかという思惑もありました。
動画性能はこのS120から大きく向上し、ついにフルHD 60Pが実現しています。動画性能がS110と変わらずだったら、S120を選択することはできなかったと思います。
ワイド端のみとはいえ、F1.8という明るさには数々のシーンで救われてきました。いつでもどこでも持っていけるコンパクトさといい、発売から4年以上たった今も色あせません。
Panasonic LUMIX DMC-FZ1000
センサー | 1.0型 高感度MOSセンサー 2010万画素 |
レンズ | F2.8-4.0(35mm換算25-400mm、16倍ズーム) |
サイズ | 136.8(W)×98.5(H)×130.7(D)mm |
メディア | SDXCメモリーカード |
使用期間 | 2014/12/20~2017/10/10 |
DMC-FZ200と同じFZシリーズではあるものの、後継機ではなく上位機と言えるスペックで発売されました。1型センサーありきで、その他の要素を限界まで詰め込んだ印象です。動画は4Kまで到達しました。4K動画から静止画を切り出す『4Kフォト』も搭載しています。
見た目は一眼レフそのものです。親指AFが使えるなど、操作も一眼ライクです。
一旦持ち出すと連写も含めてかなりの枚数を撮影するのですが、これも日常的に持ち出すのは厳しい大きさなので、それほど多くの撮影機会には恵まれませんでした。
子供の運動会が無くなってしまえば宝の持ち腐れになってしまいます。もったいないな、と思いながらも手放しました。
ものすごく平均点の高いカメラです。液晶画面がタッチパネルではなかったことだけが唯一残念です。
Panasonic LUMIX DMC-GX7MK2
センサー | 4/3型Live MOS センサー 1600万画素 |
レンズ | マイクロフォーサーズマウント |
サイズ | 122(W)×70.6(H)×43.9(D)mm |
メディア | SDXCメモリーカード |
使用期間 | 2017/10/07~使用中 |
ボディ内に「5軸手ブレ補正」が搭載されました。レンズ選びに余裕が生まれます。クラシカルな見た目に、空間認識AF,4Kフォト,フォーカスセレクト,フォーカス合成など先進の機能を盛り込んだ1台。
所有レンズ
・LUMIX G VARIO 12-32mm / F3.5-5.6 ASPH. / MEGA O.I.S.
・LUMIX G 25mm/F1.7 ASPH.
・LUMIX G MACRO 30mm / F2.8
・LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.
一番よく使っているのはマクロレンズです。
詳しくは↓こちらへ
Panasonic LUMIX DMC-TX1
センサー | 1.0型 高感度MOSセンサー 2010万画素 |
レンズ | F2.8-5.9(35mm換算25-250mm、10倍ズーム) |
サイズ | 110.5(W)×64.5(H)×44.3(D)mm |
メディア | SDXCメモリーカード |
使用期間 | 2018/03/05~2021/08/14 |
高倍率ズーム機は便利なので、DSC-HX5Vの置き換えとして購入しました。(DSC-HX5Vはアクティブレジャー用として現役ですが)
1型センサーと10倍レンズのおかげで、これ1台あればよほど困ることは無いというカメラです。動画性能も十分です。
ファインダー(EVF)も付いています。
コンデジと呼ぶにはちょっとボディが大きいけれど、オールマイティーなのでオススメできる一台です。
TX1のレビューは↓こちらです。
後編のまとめ
やれ運動会だからズームが必要だ、体育館でハンドボールの試合を撮るから明るいレンズが必要だ、などと子供の成長に合わせてカメラを選んだりしてきましたが、それも終わりです。
DMC-FZ1000からDMC-GX7MK2に移行したのも、FZ1000が役目を終えたからです。
被写体はいつだって子供たちだったんだけど、そろそろ卒業が近くなってきました。もちろんまったく撮らないというわけではありませんが、一緒に出掛ける機会が少なくなるとおのずと撮影機会も減ってしまいます。
デジカメの進化の波も緩やかになり、新しいものを次々買うという時代ではなくなりましたが、たまにはカメラを買って「テスト撮影」を口実に子供たちを撮るのも良いのかもしれませんね。
では、良いデジカメライフを!
デジカメ遍歴の前編はこちら↓
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